Yakushima

九月の後半に屋久島に行って来ました。

死ぬまでに行く場所リストの一つだった屋久島。転職するまで半月の休みをどうすごすか考えていたら、その一つの千年杉を見に行くことにした。
それは次の月に出産を控えていた奥さんと同じくらい辛いことを自分に課す必要があると思ったのと、次のステップに進む自分へのけじめとして。
父親になるとなかなか1人旅もできないと思うし、最後の記念になることをしようと思った。

初日
成田空港から、ジェットスターで鹿児島空港へ。PARTYがクリエイティブディレクションしたという第3ターミナルは、電車を降りてから遠かったけど、陸上トラックのようなデザインが面白くてスイスイ歩いてしまった。
そして朝7時から搭乗できずにカウンターでもめている人に遭遇。これがLCCかという現実も見せられた。

昼前に市内ついて、しろくまと鹿児島ラーメンを食べ、屋久島行きのフェリーへ乗り島に着いたのは夕方。
ゲストハウスはピークを過ぎていたので結構ガラガラで個室状態だったので快適だった。









2日目
まずは白谷雲水峡へ。
登山用のウェアとステッキと靴をレンタルしてバスで登山口へ向かう。
屋久島は基本バス移動、東京のバスの値段を考えると結構高い。
とにかく霧、雨、湿気、屋久島は水が多く、原始的なそのせいで美しい苔や緑に覆われている森の中をひたすら歩いた。
頂上の太鼓岩の上からの風景は曇っていて何も見えなかったけど、まさにもののけ姫の世界。
美しい苔の森と霧の中、ほとばしるマイナスイオンに包まれてとても気持ちいい気分になった。ものすごく神秘的で本当に心が洗われるとはこのことだろう。













3日目
そしてメインイベントの千年杉へのツアー。
この日のことは1日だけでレポート書けるくらいの体験だった。
往復12時間以上ひたすら千年杉に向かって歩いた修行のような一日。

朝の4時に起き、弁当屋さんで弁当を受け取り、登山口へバスで向かう。
ガイドさんと合流し、10人ほどのツアーの面々とまだ暗がりの中を千年杉へ向かってスタート。
まずは昔木の運搬に使っていたレールの上を2時間ほど歩く。雨も降っていたので傘をさしながら黙々と歩く。

間隔がイレギュラーでとても歩きにくいし、レールの上を歩くなんてつまんねぇなと人生と重ねて考えてしまったり。
朽ち果てた木々や歴史を経て奇形した杉の木を見ながら沢山のことを考えた。











そうして到着した千年杉。
何百年も前からあるとされる、霧に包まれた巨大な大木は本当に幻想的で、ここまでこれた感動で胸がいっぱいになった。
安全面からもう少し遠い場所からみることになるそうで、この距離で見れるのもあと数年だそう。



滞在したのはわずか数十分だけど、一つの大きな達成感に包まれて、来た道を戻りながらまた色々なことを考えた。
ガイドさんに教えてもらったアイシングの方法で風呂に入り、ヤクシカの焼肉を食べて泥のように眠った。


4日目
最後の日は、海辺の温泉に入ったり、ゆっくりと島を移動して過ごした。
前の2日の充実度に比べるとこれと言ってないのだけど、海と山が共存した場所をゆっくりとまわった。
本当にこの場所を選んで良かったし、九州の大自然の姿は本当に好きでまたいつか来たいと思う。



2015/9/25-29

カテゴリー: Trip

Withdrawal

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約4年勤めた会社を辞めました。

というか正しくはやっと辞めれたって言う思いが強いので、
よくある退職エントリのようなとってつけた様な文章は一切書く気はなくて、
お世話になった方々へ想いの丈は直接送らせていただきました。
その当人達が色々感じてくれればそれで良いと思います。

4年間組織に所属しながらフリーランスみたいな働き方をしてきたけどデメリットが多くなってきた、
というか元々多いのはわかっていたのだけどそういう形でしか需要がなかったんですよね。
当時の実力では。
ただ幾ら面白い勉強会やハッカソンに参加したり、日々のインプットや素晴らしい本を読んで爆発的にモチベーションが上がっても、
90°くらい別の角度の仕事が机上には待っていて、そことのギャップに悩んでいました。
個人で仕事を請け負ってみてもその差を埋めるのは中々難しくて、
その2つの自分を維持する負担も少なくはなかったです。

直近のプロジェクトでは良い人達と一緒に仕事することが出来ていたのだけど、
自分の進みたい方向性とはベクトルが違っていたのも事実で、
“やりたい仕事をすること”と”一緒に仕事をしたい人と仕事をすること”を両立させることの難しさとか、
何処を優先して今後のキャリアを決めるべきかを何度も天秤にかけました。

そして順調に行けば、再来月には父親になるんです。
もう自分のためだけに働ける時間はとっくに終わっているけれど、
自分をより必要としてくれる所に心血を注ぎたいと思うのは当然のことだし、
どこにいてもそれを希求してしまうだろうなと思ったので、もう少し自分を信じてみようと思った訳です。
10月からは新しい場所でアートディレクターというものを目指して精進します。

今月いっぱいは休みなのでここ一週間は次なる人生のタームに向けて居を移しました。
さらば世田谷。豪徳寺はとても良い街だった。
5年8ヶ月を振り返ると苦しかったことばかりだったけど、楽しいことも学べた事も沢山あった。
で、それに伴う断捨離とか環境の構築とか事務作業とか合間に挨拶しに行ったり
仕事したり国会前に行ったりを怒濤のようにこなしていた訳で、
つまりもう子育てと転職と転居が同じフォルダに入ってる未確定の未来に突入していて、
ここ一ヶ月はとても混沌とした状態で時間が流れていたのだけど、
全てを受け入れたのでこのままずっと混沌としたままて進んで行くんだろうなと思います。

で、その断捨離の中で見つけた6年前の日記に

“過去にとらわれる者は未来を失う”

っていう走り書きを見つけて、とてもハッとしました。
矛盾だけど泥沼だった過去の自分が今の自分に向けて書いたような気がして。(元ネタはチャーチルの名言
そんなここ半年でした。
安保法案改正反対です。

“If we open a quarrel between the past and the present we shall find that we have lost the future.”

9/17

カテゴリー: Days