生後900日

最近はずっと歌ってるしずっと喋ってる。

「だってさ」とか「でもさ」とか接続語が徐々に増えて生意気だなぁと思うこともあれば、君の歌うドラえもんに和んだりする。
思いっきり顎を掴まれたり顔面を蹴られて本気で痛い時もあれば、一人でパジャマが着れて喜んだりする。
トイレも少しずつできるようになって、できたら壁に日付を書いてシールを貼る。

銭湯で2人で牛乳を飲む。
雷門から歩いて帰ってこれた。
体操教室の友達の名前を覚えた。
アンパンマン体操は必ず先生の隣で踊る。
公園のジャングルジムは三段目まで登れる。
ミニストップはアイス屋さんだと思っている。
スーパーのお手伝いカートを自分で引きたがる。
アンパンマンのソーセージとパンの売ってる場所を覚えた。
ケロポンズのエビカニクスをブルートゥーススピーカーで流してとせがむ。
コキンちゃんの歌は父はすきじゃないなぁ。

僕のマジックマウス🖱はレジのピッてするやつだと思っている。
おままごとでアイス屋さんになっても、苺アイスは絶対に売ってくれない。
洗濯物をハンガーからとって畳んで布団に投げる。
お風呂の手すりを掴んで、アンパンマンが飛んでパトロールをしている真似をする。
プレスクールに通い始めて、弁当を全部食べて帰って来た。
1から10まで数えれるようになった。
まだ字が読めないのに音で絵本を覚えて読んでくれる。
ビワのお詫びは終わらない、というフレーズがお気に入り。
とにかく青いものが好き。
桃太郎と金太郎と浦島太郎が好き。
源くん、日村さん、春日は覚えた。
朝、いってらっしゃい気をつけてねと玄関まで送ってくれる。
金曜日は自分の見る映画とディズニー作品を一本借りて帰る。
帰ってきて自転車を入れる時、ガレージのシャッターを開ける音がすると、玄関まで迎えに来てドアを開けるとニヤッと笑う。
そんな日々。

カテゴリー: Days

2017-2018

あけましておめでとうございます。
ようやく2017年をまとめる時間ができたのでWPにログイン。

昨年毎月一回は自分の考えを言語化すると宣言したものの、見事に実行出来ずに終わってしまった。
2017年を想ってみれば苦しいことの多い一年だったなと思います。
特に別れが多い一年で、毎月のように一人、また一人と誰かが去っていく中で、自分がこの場所でやるべきことや目指して行きたいこと、どの領域までカバーすればクオリティを担保できるのかを何度も自答していました。

アートディレクションという新たな領域に踏み出して見たものの、後輩の指導に追われ、外側の装飾やインタラクションに気をとられるあまり、ビジュアルの作り込みを怠ってしまったり、右も左もわからずに迷惑をかけ、最終的に力ずくでなんとかするという有様。
そんな中、名だたる制作会社のコーポレートサイトが次々にリニューアルしていくのを目の当たりにする度に、昨年立てた目標のあまりの大きさを痛感して、打ちのめされたりする日々でした。
一昨年とは比べ物にならない本数、規模の仕事をお任せいただいて、前年の自分のアウトプットは超えるという最低限の目標はクリアしたとは言えるものの、もっともっと突き抜けたクリエイションに昇華しなければいけないという焦りしかない一年だった。

そんな自責の念に囚われていた年末に、読んだ本の中に、

“アーティストに課せられるべき責任は一つだけ、それは自分の技術(クラフト)に誠実であること”

という言葉を見つけて、”アーティスト”を”デザイナー”に変換して自分に落とし込んで行きたいなと想った次第です。
引き続き、感覚的に良いものとロジック的に正しいものの着陸地点を探して、自分の知的好奇心、探究心の向こう側へきちんと届けられるものを作っていけるように日々を使って行きたいと思っています。

ここからは娘の話
一昨年は人が四つ足から二足歩行へと歩く過程を目の当たりにした一年なら、昨年は言語能力の発達を垣間見た一年だったなと思います。
喃語が、徐々に単語で話すようになり、二語から三語へ、主語と述語を駆使するようになり会話の受け答えが成立するようになりました。
具体的にいうと「パパ」が「なぎちゃんのパパ」になり「お父さん」になる、
「パン」が「パンマン」になり「アンパンマン」になり、「アンパンマン でんしゃ」になり「アンパンマンの電車欲しいな」になる。
そんな単語の数と記憶の断片をつなぎ合わせた会話が日々アップデートされていることがとても嬉しくて楽しくて驚くばかりの毎日です。魔の二歳児という期間に挫けそうな時もありますが。

通常営業の方が自分にはあっているとはいえ、忙しない年末年始という時間は、常に流れて行ってしまう時間を振り返るための良い機会だなと思っていて、2017年はそのようなタームだった記憶しています。
昨年お世話になった方、少しでも気にかけてくれた方、力を貸してくれた方、一緒にくだらない話で笑えた方、
本当にありがとうございました

34歳になりました。
毎年言いたいことは同じで、共に良い時間を共有出来ればと思います。
また一年宜しくお願い致します。

2018 元旦

カテゴリー: Days

秋田について

14日の朝から秋田に来ています。
奥さんと娘は先に飛行機で来て、僕は2日遅れて夜行バスで後から合流という形。
明日の朝東京に帰る前に書いておいておきたいと思ってこれを書いています。

秋田県にかほ市
玄関を出て1分も歩けばすぐ海という環境は、子供を育てるにはあまりにも良い。
家に着いたら6時前だというのに庭のトマトを取りに娘が外に出て来て、そのまま海に散歩した。

太陽が昇る頃に起きて、朝ごはんを食べたら海を散歩して、日中は外に行き秋田のニュースを見ながら夕食を食べて、子供を寝かしつけたらすぐに寝てしまう。
そんな健康的な生活。
象潟では2年前から行きたかった木版画家の池田修三さんの作品をレンタサイクル(ありがたいことに無料!)で巡ったり、土田牧場やひまわり畑、TDKミュージアムの合間に海に行き、地元のお祭りに参加して、奥さんの友人家族と互いの子供を遊ばせて、花火を見て、未就学児を連れて遊ばせて回るにはあまりにも充実した連休を過ごした。

初めてここに来たのは26歳の時だった。
高速道路がどこまでいっても1000円だった2010年、それを利用する手はないと、9時間運転してここに来た。
アジカンのマジックディスクを多分10ループくらいしたと思う。
初めはどこにでもある地方都市だと思った。
海も山も近くにあって、田んぼの周りにイオンとコンビニが点在している。

今は無くなってしまった寝台列車あけぼの、飛行機、夜行バス、車で来る途中群馬で事故ったこともあった。。
手段を変えて何度も来るたびに、だんだんとこの街の魅力が自分に浸透して来たのがわかった。
そして2年前ここで娘が生まれて、僕にとって特別な街になった。

ただかつて商店のあった建物の痕跡が多いことは、少し気持ちを寂しくさせる。
壁に剥げ落ちた看板、廃墟になったホテル、だだっ広い空き地。
奥さんが子供の頃は、おそらくもっと栄えていたのだろう。
来るたびにいつも考えている。
中央と地方のあり方。
結局移り住むしかできないのか。
何かもう少しうまくPRする手はないのか。
空港や新幹線が通り、男鹿にも近い北秋田に比べて、
南秋田は交通の便は良くないし、派手な名物があるわけでもない。
冬は厳しいし、自殺率や人口減少率は…。

けれど
鳥海ジオパーク構想というのがもっと広がればいいなとか、
チームラボのインスタレーションができたとか、
TDKの業績が良いとか、
道の駅がリニューアルしたとか、
新しいお店ができたとか、
この街で懸命に暮らす人のニュースを東京で聞くたびに、少し嬉しくなっている自分がいる。

見渡す限りの空が美しい。
近所の爺さんもおばあちゃんもお店の人もみんな優しい。
日本海はいつも真っ青で、そこに降り注ぐ太陽の輝きはいつも変わらずにそこにある。
風車が山の上でビュンビュン回って気持ちいい風が流れている。
鳥海山から流れる水で作られる農作物はどれも美味しいし、
漁港で水揚げされた魚で握った近所のお寿司屋さんも美味しい。
1日の終わりには、日本海に沈む夕日が僕らを包む。
日が沈めば、空には東京の1000倍くらいの星が瞬く。

人間が清々しく暮らすにはそれで充分じゃないのか。
そんなことを思わせてくれる。

受け手の気持ちを考えずに投げつけられた言葉。
張り詰めた人間関係。
不要な通知の多すぎるSNSのタイムライン。
東京での面倒な悩みや仕事のストレス。
つまらない虚栄心や猜疑心。
本当にそんなことがバカバカしくなる。

いつか鳥海山の山頂まで登ろうと思っている。
子供も一緒に来てくれて、あつみのかりんとうを食べながら山頂でくだらない話をしたい。
その帰りには、笹乃井でつぶ貝を食べながら飛良泉で一杯やりたい。
ねむの丘の温泉に行くのも良いな。
風呂上がりには象潟の岩ガキを食べるんだ。
そんなどこの地方にでもある普通のことを無くしたくない。

あと何回来れるかわからない。
でもきっと、多分死ぬ前にここのことを思い出すだろう。
最近は来るたびにそんなことを想っている。

カテゴリー: Trip

How to work better

休日、ふらっと入ったELDのショールームで見たHow to work betterと書かれたポスターが目に入った。


「HOW TO WORK BETTER」
(上手に働く方法)

  1. 何かするときは、一度に一つずつ。
  2. 問題を知ろう。
  3. 聞くことを学ぼう。
  4. 質問することを学ぼう。
  5. 無意味から意味を区別しよう。
  6. 変化を、避けられないものと受け入れよう。
  7. 間違いを認めよう。
  8. シンプルに言おう。
  9. 落ち着こう。
  10. 笑おう。

これは「Peter Fischli and David Weiss」というスイス人アーティストたちの作品で、30年以上前タイの陶器工場にあった掲示板に書かれていた文言を使用したものだそう。
シンプルだけど、とても大切なことが書いてあって自分でも作り直してみた。

こういう偶然的な瞬間があるからリアルなインプットは大切だと思う。

カテゴリー: Days

201702


とても苦しいひと月だった。
タスクを抱え込み過ぎて、質よりも量をこなさざるを得ない状況を生んでしまい。
量よりも質を、数字よりも質を追い求めるべきなのだと改めて思った。

特に一つの案件に関しては、要求とイメージが合致せずにやり取りを繰り返すうちに本来他のタスクにかけるべきパワーがドンドン削がれていくという厳しいスパイラルが生まれてしまった。
プロジェクトが一番苦しいのが進むべきベクトルが定まらない時だと思う。
仕事なので常にそういう状況が発生する可能性を秘めているけれど、結局イニシアティブを自分でコントロール出来る環境を自分で作るしかない。
新しい半期が始まるので、これから少しづつ自分の中でだけ働き方を具体的に変えなきゃいけないなと思う。
最初の半期は助走、次がウォーミングアップで、今期が本当のスタートラインだとすれば次はもう言い訳出来ないタームなのだから。その先はもうわからない、もしかしたら次のステップに進んでいるのかさえも。
それくらいの覚悟じゃないと勤まらないのかとすら最近は思うようになった。

保育園問題について、結局解決出来なかった。
待機児童入り。あまり希望は持っていなかったけれど、それでも全て落ちるとそれなりにショックなもんだ。
ただ自分で肩まで風呂につかれるようになったり、小さい滑り台なら自分ですべれたり、小さい段差なら一人で降りれるようになって来ている。物事の記憶をすりあわせて、言葉を発することも出来るようになって来た。
そんな様子を見ていると全てが馬鹿馬鹿しく思えることもあるし、自分にやれることをやるしかないというシンプルな回答に落ち着く。
感情が揺れ動きながら、カオティックな一月を過ごしなんとか納品を済ませ、そんな2月28日疲弊した脳内のまどろみの中で観たLALA LANDはとても素晴らしかったです。

カテゴリー: Days